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我等が行く道が有るのならば

我等が来た道も有る

繫がりは途切れる事無く


第三章 「路」


明くる日、灯の宣言で急遽出発となった一行は
とりあえずニューヨークを目指し、ただ歩き続けた

数日後

「あーあぢ!!!まだ着かんの?!」

流石に耐えられなくなったか、灯が叫ぶ

「う・・・もう駄目だ・・・」

「クロノっ大丈夫?」

灯の後ろをゆっくり付いて来るのはクロノとソウゲツ

「眠い・・・疲れた・・・暑い」

「お前は歩いてないでしょーが!!!そして暑いのは背負われてるからでしょーが!!!」

その後ろを噛み合わない会話をする魁道と蘇芳

最前列には氷、クロ、鬼淵が歩いている

「もうすぐですよ!もう少しの我慢ですっ!!」

「えーもー歩けないー暑いー」

「ほらっ街が見えてきましたよ!!」

「えっ何所何所?!」

一行の前に見えるのは正しく、大都市ニューヨークであった

「ひゃっふー!やっと着いたぁあああああ」

待ってましたと灯が叫ぶ

「しかし・・・寂れたな街ですね」

ニューヨークとは思えないほど人が少なかった

「まぁ・・・殆ど死んだしね」

「灯姉・・・今現代人として言ってはいけないことを・・・」

「さて、手分けして探しましょう!」

氷が話を切り上げる

「じゃあ・・・どう分かれるんだ?」

クロノが問う

「そうですね・・・パラメータで分かれますか」

「ぱ・・ぱらめーた?」

灯の頭上に「?」マークが沢山・・・

「プフッ!!お前ぱらめーたもわかんねーの?!」

「うっせーな!!」

「パワー、スピード、テクニックの3つをバランスよくしながら決めましょう。」

「ん?おう」

数分後・・・

「これでバランス良いはず・・・」

灯、クロ、鬼淵
の1チーム

クロノ、ソウゲツ、氷
の2チーム

魁道、蘇芳
の3チームに分かれた

「じゃー日が暮れる前に此処に集合しよーぜ!」

灯の一声で分散した



街の北側を探すのは灯、クロ、鬼淵のグループ

「しっかし高いビルが多いなァ」

「まぁ大都会ですからね」

「こう・・・暗い所が多いとなんか出てきそうで怖いねェ」

「灯姉って意外な所怖がるんですねwww」

「うっうるさいなぁ!これでも女なんだからなーっ!」

「おい、あれ・・・」

「あん?」

見た先は感染者と思わしき人物。
刃物をむやみやたらに振り回している。

「うお・・・ありゃ末期だな・・・」

「退治したほうが身のためでしょうね」

「じゃーいってきまー」

灯が走っていってから10秒も経たない内に感染者の首が飛んでいた

「ただいまー」

「流石、早いですねー」

「伊達にリーダーやってねーよw」

「っていうか、こんな真昼間から感染者なんて珍しいですね」

「まぁ末期だから日当たりとか関係ないんでしょうね」

「そうだな、なぁクロ」

「はい、何でしょう」

「もし俺が感染したら・・・末期になる前に殺してくれ」

「灯姉何言ってんですか!リーダーがそんな弱気なこといってどうするんですか!!?」

「うん・・・そうだ・・・変なこといってごめん」

「分かればいいんですよ、分かれば!」

街の西側を探すのは魁道、蘇芳のグループ

「建物っていってたから・・・塔みたいな感じかな・・?」

「うん」

「どんな感じなのかな・・・パっと見分かりやすいといいな・・」

「うん」

「しかし暑い」

「うん」

「原因お前だろーがっ!!」

「うん」

「肯定すんのかよっ!!」

「うん」

「駄目だこの人意識が無いや・・・」

魁道を背負いながら一人愚痴を言う蘇芳。
しばらく歩いていると、
目の前に2人組の影が現れた

「ん・・・誰だ・・・」

手には刃物

「ッ感染者か!!!おい魁道!!起きろ!!!」

「んー・・・」

「よし今日は起きたな!!自分の身は自分で守れよ!!!」

「うん・・・」

蘇芳は拳銃2つを構え、魁道はふらふらしている
2人組が此方に気付いたのか、襲い掛かってきた
2人組は子供、どうやら双子らしい
出刃包丁とサバイバルナイフをもっている

彼等は物凄い形相で襲い掛かる

「っく・・・」

子供とは思えない力だった
蘇芳は腕を掴み、額に銃を突きつけ発砲する
脳髄を飛ばしながら子供は倒れていく

もう一人の子供は魁道に襲い掛かる
魁道は何食わぬ顔で子供の頭を掴み建物に投げつける
子供の体は柱を衝きぬけバラバラに

「魁道お前ホント力強いなー」

「いや、そーでもないよ」

「そうでもなくないから!!」

街の東側を探すのはクロノ、ソウゲツ、氷のグループ

「暑いー」

「うっせーな・・・余計暑くなるだろーがよ」

クロノとソウゲツのくだらない喧嘩に氷は割って入る

「まぁまぁ・・・」

「それより氷、建物ってどんなんだ?」

「詳細はよく分からないんですが、見たら分かるそうです。」

「なら探すの楽だな」

「そうですね」

満面の笑みを浮かべる氷、その後ろのソウゲツは汗を浮かべ「暑い、暑い」と叫ぶ

突然目の前に大勢の人影が現れた

皆物凄い形相。

手には武器。

どう見ても感染者だ。

「おいおい、とんだ歓迎だな。」

「あまり嬉しくないですね・・」

「暑いっ!君達のせいでもっと暑くなっちゃうじゃないかっ!(ビシィッ」

三人は体勢を整える。
奴等は一気に襲ってきた。

「よっと」

クロノは感染者を爽快によけ、
大剣で体を両断する。
クロノの頬ギリギリをソウゲツの弓矢が掠める

「あっぶねーなー!」

「えへへっごめん。でも後ろ危なかったんだから!」

ソウゲツは照れくさそうに言う。
クロノの後ろの感染者の額には矢が深く突き刺さっていた。

「ソウゲツ君危ないですっ」

ソウゲツ近くに居た感染者が倒れた先にはテコンドーの構えをした氷が焦った表情を浮かべていた。

「氷ちゃんありがとーねっ」

満面の笑みで礼を言うソウゲツに対し、氷も満面の笑みを浮かべる。

「いえいえ!」

「何のんきしてんだよお前等」

近くの感染者を一気に斬ったクロノが言う

「まだまだ沸いてくるぜ、近いかもな」

三人は背中合わせになり、話し合う

「こいつ等倒したらさっさとさがそーねっ!」

「じゃあさっさと倒しちゃいましょう!」

数分後、抜群のチームワークで敵を一網打尽にした彼等は座って休憩していた

「久しぶりだな、こんなに人斬るの・・」

「僕も指が痛いよぉ」

「私もちょっと疲れたです」

それぞれ違う方向を見て休憩する。

「おい」

「はい?」

「ん?」

「・・・あれじゃないか?」

クロノが指指した先は見事にシンプルな塔で、黒く、水色のような光の線が縦に入っている

「絶対あれ・・・ですよね・・・」

「うん・・・あれ意外に無いでしょ・・・」

「見つけたことだし、戻るか!」

「そうですね!」

「うん!もどろーもどろーっ!」

三人は元来た場所めざし、歩いていった。
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