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彼は私に嘘を吐いていた
私も彼に嘘を吐いていた
私の存在も嘘だった
また、彼の存在も嘘だった
第五章 「嘘」
目が覚めると目の前に澪羅が居た
驚いて思わず叫んでしまうところだった。
「やっ!大丈夫?もうお昼だけど」
この男はいつも急に現れる。
謎が多い男だ。
「どうしたの?昨日夜更かししてたの?」
この男は何でも聞こうとする、安全のため一応誤魔化しておくことにした。
「い、いやなんでもないよ」
無理に笑顔を作るのは慣れて居ないのだが、そうするしかないと思った。
「・・・・本当に?」
彼の顔が突然真顔に変わった。
やはりこの男には「なんでもない」という誤魔化しが聞かないらしい。
「・・・」
私は返す言葉が見当たらず、黙ってしまった
「僕に嘘は吐かないで欲しいなぁ;・・・もしかして僕、まだ信用されてない?あっはっはっは!」
この男はよく笑う。
よくもまあ、面白いでも何でも無いのに笑える。
「嘘は吐くつもりは無い、だけど、貴方を信用していないのは確かです」
どうせだから、私はきっぱり言ってやることにした。
そのついでに私から遠ざかってくれれば有難いのだが、彼はそう簡単に折れてくれないようだ。
「そっかー・・残念、でもたとえ信用して無いとしても嘘は吐いちゃ駄目だよ?」
思ったとおりだ、期待はしていないが仕方ない、
説明してやるとしよう。
「・・・あまり眠れないから自分の能力を調べに行ったんだよ」
「え?!お忍び?!凄いね!僕も行きたかったなぁ!」
「・・・声がでかい」
「あっごめん・・・それで?!どんな能力なの?」
私は驚いてつい動揺してしまった。
動揺してはいけない、この男があの悲惨な未来を引き起こすかもしれないからだ、
「未来予知・・・」
教えるのもどうかと思うがこっちが警戒していることをあまり表に出さない方がいいと思った。
だから明かしてしまった。
「へーえ!凄いね!僕なんかよりずっと凄いよ!!!」
褒めて利用するつもりなのかと一瞬考えたがこの男がそんなに賢いはずが無い。
「見ようと思って見れるものじゃないから便利でもないよ」
実際まだ大きい事しか見ることが出来ないほど、コントロールがきかない。
「コントロールできるといいね!!!・・・一つでも未来見れた?」
この男は本当に何でも聞きたがる。
「見たよ、一つ」
「毎日毎日、同じ未来ばっかり」
「へー!どんなの?」
「ここの皆が死ぬ未来」
「え・・・」
驚いているようだ、彼が驚くのは初めてだ
「・・・本当なの?!」
「ええ、まあ」
「どんな感じに?」
「皆、焼け死ぬんだよ」
「そっか・・・じゃあ・・・」
彼は深く考えたようで、しばらくしてから考え込んだ
「あの噂って・・・」
「・・・噂?」
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あとがき
ここまで読んで頂き、誠に有難う御座いますーっ!
しばらく更新の間が開いてしまいましたね;;
申し訳ない・・・
まぁ見てる人いるかどうかは別として!
「あの噂」ってなんでしょーね?!
個人的に澪羅のキャラが好きです。
名前は変えたいと思ってますが!